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経済とは、「暮らし」のことです。必修科目〜お金の常識

                         -ファイナンシャルプランナー 鯵坂 亮のコラム-


Vol,5 ◆金融商品は誰のために存在するのか
 
【すべての商品はそれを売る人が利益を得るために存在する。】
このことに異論のある人も、ここはひとつ(字数も足りませんので)ガマンして下さい。
売る側の利益と買う側の利益がなんとかバランスしていれば、それはかなり良質な商品と言える
と私は思っています。
その品質が見えにくく、利用者個々の適合性によってメリットの有無が変わってくるという特性のため、
特に金融商品は売り手と買い手のメリットのバランスを測りにくい商品です。
売る側の利益は間違いなく確保されていても、買う側にはほとんどメリットがないというトンデモナイ
状況すら起こりえます。
最近金利上昇の可能性が出てきたことを背景に登場してきた、金利が上がってゆく定期預金という
商品を見てみましょう。
預け入れ金利は当初4年間は1.5%で5年目から1.8%、6年目2%と年々上がり、10年目の金利が3%で
満期を迎えます。予定通りなら年平均利回り2%になるこの定期預金は通常の定期預金金利が
1年もので0.25%、3年定期でも0.35%などである今の時代にあっては魅力的と感じるひとも少なくない
かもしれません。 しかしこの商品には次のような2つの特別な条件がついています。
条件@:この定期預金は10年満期ですが4年目以降は銀行側の判断で満期を繰り上げることもあると
いう決まりです。例えば市中金利が非常に低い状況が続き、この商品の金利の確保が銀行にとって
厳しくなった場合には、その時点で満期を繰り上げてしまい、金利上昇をストップできるわけです。

条件A:また一方、預金者側は途中解約をすることは原則できないという決まりでもあります。
市中金利が上昇し、この資金を預け換えたいと思っても定期を解約できないのです。(やむ終えない
事情で解約できる場合もあるがその場合元本割れの可能性があるとされています)

銀行側の立場では、「相場より高い金利を払わされそうになったら満期を短くしてしまえばよい」し、
「相場がこの商品より高くなれば結果として安いコストの資金を確保できる」という訳でどちらに転んでも
大丈夫です。
ところが預金者の立場では、好金利メリットを享受できる可能性は低く、相対的に低金利になる可能性が
否定できないのです。 私には売る側のメリットと買う側のメリットがバランスしているとは思えません。
いったい、この商品からメリットを受ける利用者とはどのような状態の人なのでしょうか。
(関連する話題をHP「ライフプラン工房」の”金融商品の甘い罠”というコーナーで詳しく取り上げています。



 

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