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経済とは、「暮らし」のことです。必修科目〜お金の常識
-ファイナンシャルプランナー 鯵坂 亮のコラム-
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Vol,8 ◆リスクを知らないリスク(その1)◆
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金融商品や運用手段の「リスク」について何回かに分けて触れてみることにします。
まずはじめに世界的ベストセラーでもあるP・バーンスタイン著「リスク」(日本経済新聞社刊)の前書きから
リスクの語源に関しての記述を引用しましょう。
『 Riskはイタリア語のRisicareに由来し、もともと「勇気を持って試みる」という意味を持つ。
この観点からするとリスクは運命というよりも選択を意味している。我々が勇気をもって獲る行動は、
我々がどれほど自由に選択を行えるかに依存している。』
この考え方をもしもアジアのことわざに置き換えるとするなら、【君子危うきに近寄らず】なのではなく、
【虎穴に入らずんば虎子を得ず】なのだとも言えそうです。
現実の社会生活上リスクを避け続けて生きてゆくことは不可能です。そもそも社会生活を送るというだけでも
既に我々は多くのリスクに囲まれているのですから、リスクを避けて通る術を考えるよりも、うまく乗り切って
行くという姿勢で臨むべきものでしょう。
風邪を引きたくないから冬には会社に行かないなどというひとはあまりいませんね。マスクをし、ウガイと
手洗いを励行し、健康管理に気をつけながら毎日会社に行くのが普通の市民です。
リスクの実態を知り、それを上手に回避したり軽減したりしながら進んでゆく、つまりリスクをコントロール
することが重要です。このことは何も金融の世界だけの話なのではなく、個々人の社会生活、企業の活動
など全てにおいて言えることですね。
さて、金融商品のリスクといった場合に、いわゆる元本保証の無い運用商品、株式投資とか商品先物取引
などを思い浮かべる人は多いでしょう。
つまり、お金が減ってしまうリスク、資産がなくなってしまうリスクです。
一般に、元本保証のない金融商品をリスクのある商品と考え、元本保証されている商品はリスクの無いものと
考えるひとが多いと思いますが、現実は少し違います。
つい白黒どちらかに分類してしまいがちな日本人のこの特性は、場合によって大きな誤りに繋がります。
すべての金融商品には必ずリスクがあります。まずはここが「基本の基本」です。
元本保証商品の典型である銀行預金。これは基本的に銀行にお金を貸しているつまり債権なので、絶対に
返してもらえるはずのものということで元本保証です。(預金金利とは銀行側の借り入れ利息です。)
しかし借主の銀行が経営破綻したりすれば貸した全額が返ってはこないこともあり、そういう意味でのリスクが
あります。(破綻リスク)
また、保険会社の定額の個人年金保険など、契約期間が非常に長期となる商品については破綻リスクの
他にもリスクが考えられます。現在のように超低金利の確定型商品では、将来金利情勢が好転して高金利の
年金保険が出てきたときには、相対的に収益性が落ちてしまうことになります。
金利の上昇に気がついて高金利商品に乗り換えようとしても、旧商品の方を途中解約するとペナルティが
課せられて元本割れすることもあり得ます。また、金利の変動に気付かぬまま満期(年金受取り開始期)を
迎えてみたら、インフレ率にさえ負けていて、相対価値が目減りしていたということもあり得るのです。
超低金利時代に確定型の商品にしかも長期間にわたって資金を預けることはこうしたリスクを伴います。
リスクは変動商品だけのものではないというお話しでした。
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